人の温かさに囲まれて育った、
幼い日の記憶
私は 生まれたころから、父の勤め先がある地域で育ちました。
親戚や社員家族が多く暮らすその場所には、親戚の大人たちが自然と子どもを見守る、温かなコミュニティがありました。
その中でも特に、私の価値観の土台をつくった大好きな親戚のおじいさんとおばあちゃんがいます。
おじいさんはいつも私にこう言いました。
「日本を背負って立て」
幼い私には大きすぎる言葉でした。
けれど「強くあれ」「一人で頑張れ」という意味ではなく、今振り返ると「自分の人生に誇りを持ち、人の役に立つ生き方をしなさい」という深い愛情だったのだと分かります。
そして、おばあちゃんは私が何かに挑戦して迷っていると、必ず言いました。
「できるできる、やればできる」
優しい声で、でもどこか確信に満ちた言い方でした。
その言葉は、いつも私の背中をそっと押してくれるお守りのようでした。
この2つの言葉は、今も私の中で“生きる軸”として輝き続けています。

父からはよく、
「一つの物事も100通りで考えたら面白い」
「考え方の違いは悪いことじゃない」
と言われ、多様な価値観を想像する事が、幼い頃の当たり前でした。
東京で初めて出会った
「気持ちにまるばつがつく世界」
両親が東京出身だったため、10歳の頃に東京へ戻りました。
そのとき初めて、気持ちに理由を求められ、正しい・間違っているで判断される世界に触れました。
幼い頃、自由に感情を表現し、大人たちが違いをあたりまえに受け止めてくれた環境から来た私は、この価値観に深い違和感を覚えました。
この経験が、「気持ちにまるばつをつけない場所をつくりたい」という今の私の原点になっています。
ふたたび戻ってきた二つの言葉
未来が見えず苦しかったとき、親戚の伯父さんの家に相談に行きました。
「自分でやってみればいいじゃない」
叔母さんのその言葉で、心の奥からおじいさんとおばあちゃんの声が重なるようによみがえりました。
「日本を背負って立て」
「できるできる、やればできる」
その瞬間、私は思いました。
「もう一度何かをやってみよう。そして誰かの役に立てる生き方をしよう。」
その決意が、Carry Dreams の始まりです。
■ Carry Dreams を立ち上げた理由
子どもたちには、自分の気持ちを安心して話せる場所が必要だと感じています。
そして大人にも、自分の気持ちを取り戻す時間が必要です。
Carry Dreams が運営する「陽だまりラボ」は、まるばつのない対話を通して、子どもも大人も “自分の気持ちを大切にできる” 人になるための場所です。
■ ロゴのたんぽぽに込めた想い
たんぽぽは、どんな土地でも静かに根を張り、陽だまりの光を見つければ必ずそちらへ向かって伸びていく花です。

そして何より、たんぽぽの「わたげ」は、ふわりとした風に乗って遠くの地へ旅をし、
そこでまた新しい根を張り、美しく花を咲かせます。
それはまるで、子どもたちの未来そのもののようです。
どんな場所にいても、どんな環境に移っても、その子が持つ力は必ず根づき、光を見つけて伸びていく。
陽だまりラボのロゴには、「子どもたちが自分の力で生きる場所を見つけ、しなやかに未来へ飛び立っていけますように」という願いが込められています。
My Mind, My Choice
陽だまりラボが大切にしている言葉。
「自分の気持ちを理解し、自分で未来を選ぶ」という生き方を、子どもたちにも、大人にも。
誰かの正解ではなく、自分の気持ちを軸にして生きていく力を育てたい。
それが Carry Dreams の使命です。
■ 最後に
幼い頃に地域の大人たちからもらった陽だまりのような安心。
今度は私が、その陽だまりを次の世代へつないでいく番です。
陽だまりラボに集うすべての親子が、しなやかに、自分らしく、未来を歩めますように。
幼い頃に地域の大人たちからもらった陽だまりのような安心。
今度は私が、その陽だまりを次の世代へつないでいく番です。
陽だまりラボに集うすべての親子が、しなやかに、自分らしく、未来を歩めますように。
株式会社 Carry Dreams
代表取締役 戸谷 紗織






